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LUNCバリデーターとは、テラクラシックでブロックを生成し、チェーンのオラクルに価格の投票を送り、ガバナンス提案に投票するノード運営者のことです。ステーキングするときは、このうちの一社にコインを委任します。どこを選ぶかによって、年2%前後のステーキング報酬のうち手元に残る割合、スラッシングへのさらされ方、そしてネットワーク上で権力がどれだけ集中するかが決まります。
上部のライブボードには、現在のアクティブセットが投票権と手数料率とともに表示されています。以下では、その読み方、信用すべき数字、動的手数料が大手バリデーターに与える影響、そして64GBのRAMから、すべてのアクティブな運営者が動かし続けなければならないオラクルフィーダーまで、自分でバリデーターを運営するのに必要なことを説明します。
LUNCバリデーターの役割
テラクラシックはCometBFTのコンセンサスで動いています。バリデーターは順番にブロックを提案し、互いのブロックに署名します。ボンディングされたステークの3分の2を持つバリデーターが署名した時点で、ブロックは確定します。だからこそ投票権が非常に重要なのです。3分の1超を握ればチェーンを止められ、3分の2を握ればブロックを押し通せます。2022年5月のテラ崩壊の際、バリデーターはまさにこの力を使ってチェーンを2回停止させました。
さらにテラクラシックのバリデーターには、ほとんどのCosmos系チェーンにはない仕事があります。5ブロックごとに、ネイティブのオラクルモジュールを通じて為替レートの投票を行うのです。この投票がチェーンの価格データになり、オラクル報酬プールは投票が許容範囲内に入ったバリデーターに報酬を支払います。バーン税で一部が補充されるこのプールがLUNCステーキング報酬の主な出どころなので、オラクル投票を逃すバリデーターは委任者の稼ぎを減らすことになります。
アクティブセットの上限は110社で、2024年にガバナンスが決めた値です(以前は135社、その後100社)。私たちの確認時点でボンディングされていたアクティブなバリデーターは約88社で、最も小さいところのステークはわずか約100,000 LUNCでした。約22の空き枠があるため、セットに入るのに必要な委任はごくわずかです。これは運営者層が薄いことの表れであって、誇れることではありません。
バリデーター一覧の読み方
テラクラシックのバリデーター一覧には、通常4つの項目が表示されます。モニカー(名前)、投票権、手数料率、状態です。モニカーは運営者が自由に付ける名前です。投票権は、ボンディングされたLUNC全体のうちそのバリデーターに委任されている割合で、ボンディングされたコインはLUNCの総供給量の約7分の1にすぎません。手数料率は、報酬を委任者に渡す前に差し引く割合です。状態は、ボンディング中(アクティブ)、アンボンディング中、ジェイル中のどれかを示します。
上部のボード以外にも、稼働率、ミスしたブロック数、ガバナンスでの投票はGalaxy Finderや、ATOMScan、Valopers、Terraport Finderで確認できます。Mintscanとping.pubはテラクラシックでは信頼できません。Cosmostation自身のチェーンリストでMintscanは非対応とされ、ping.pubのページはエラーを返します。特定のバリデーターや自分の委任状況を調べるには、アドレスをLUNCエクスプローラーに貼り付けてください。
手数料率と動的手数料(dyncomm)
ステーキングモジュールの手数料率の下限は2.5%で、2024年のガバナンス投票で5%から引き下げられました。その上に、2023年に承認されたテラクラシック独自のdyncommというモジュールがあり、バリデーターが大きくなるにつれて最低手数料率を引き上げます。コアコードの計算式は、0.5%を超える投票権の部分に、規模とともに大きくなる傾きを掛け、結果を20%で頭打ちにするものです。その結果、小さなバリデーターは2.5%を設定できる一方、最大級のところは20%近くに押し上げられます。
手数料はそのまま報酬から差し引かれるので、委任者にとって重要です。下の表は、実測した手数料前のステーキング利率約2.3%を使って、各手数料下限で手元に残る利率を示したものです。バリデーターは最低値より高い手数料率をいつでも設定できます。
| 投票権 | 最低手数料率 | 手元に残る正味APR |
|---|---|---|
| 約1.5%まで | 2.5% | 約2.3% |
| 2% | 約3.3% | 約2.3% |
| 3% | 約5.8% | 約2.2% |
| 4% | 約8.4% | 約2.1% |
| 5% | 約11.3% | 約2.1% |
| 6% | 約14.3% | 約2.0% |
| 約7.7%以上 | 20%(上限) | 約1.9% |
dyncommの計算式とオンチェーンのパラメータから算出。手数料前の利率はオラクルプールによって変動します。
オンチェーンのデータはこの計算式とほぼ一致しています。投票権が1割弱の最大手Allnodesは20%を、2番手のDutchLUNCはそれをわずかに下回る手数料率を設定していました。アクティブセットでは約26社が下限の2.5%で、手数料率の中央値は5%でした。この設計は、分散して委任する人が得をするように意図的に作られています。小さめのバリデーターを選べば受け取りが少し増え、ネットワークも強くなります。パラメータはガバナンス投票で変更できます。
集中度とナカモト係数
ナカモト係数とは、合計で投票権の3分の1超、つまりチェーンを止めるのに十分な力を持つバリデーターの最小数のことです。私たちの確認時点で、テラクラシックのナカモト係数は6でした。上位3社のAllnodes、DutchLUNC、KuCoin LUNC Nodeだけで、全ステークの4分の1近くを握っていました。
6という数字は低いです。名前の上では取引所と結びついた一社を含む、ほんの一握りの運営者が、同時にオフラインになったり署名を拒んだりすればブロック生成を止められるということです。集中はガバナンスにも影響します。投票しない委任者の分はバリデーターが投票するからです。この状況を変えられるのは委任者で、だからこそLUNCコミュニティでは分散化の話題が頻繁に出ます。Galaxy Stationの自動ステーキングはすでに投票権の上位30%を除外していますが、手動で上位6社以外を選ぶことが、ステーキングする人がチェーンのためにできる最も有益な行動です。
小さめのバリデーターにステーキングする予定?
まだLUNCを持っていないなら、カードでUSDTを買い、LUNCを上場している取引所へ送ってそこで購入し、ネイティブLUNCを自分のウォレットへ出金する方法があります。このボタンの先の取引所はLUNCを扱っておらず、日本居住者にはサービスを提供していません。
日本にお住まいの方へ:これらのボタンの先にある取引所は日本居住者を受け付けておらず、金融庁に登録された取引所でLUNCを扱うところもありません。
誤解を招くモニカー
バリデーターの名前は運営者が入力するラベルで、誰もチェックしていません。実際とは違う手数料をうたう名前もあります。「HappyCattyCrypto | True 1% Commission」というバリデーターは確認時点でオンチェーンでは9.3%を、「LuncCommunity.com | 0% Fee」は5.5%を取っていました。そもそもdyncommのもとでは下限が2.5%なので、0%や1%の手数料はあり得ません。
有名な名前を借りるケースもあります。「Binance Node」というバリデーターが存在し、「BINANCE」「CZ」「BNB」を組み合わせた名前のものもありますが、バイナンスがどちらかを運営していると裏付ける情報は見つかりませんでした。「Do Kwon」に月の記号を付けたモニカーもありますが、もちろん関係性を示すものではありません。取引所とのつながりがもっともらしいのは「KuCoin LUNC Node」だけで、それも名前を根拠にしたものです。モニカーはすべて宣伝文句と考え、オンチェーンの手数料率、稼働率、投票履歴を見てください。
LUNCバリデーターの選び方
あなたにとって最良のバリデーターは、信頼でき、手数料が手頃で、すでに大きくなりすぎていないところです。委任する前に、候補をそれぞれ次のリストで確認しましょう。
委任する前に
- 状態がボンディング中かつアクティブで、ジェイル中やアンボンディング中ではない。
- オンチェーンの手数料率が2.5〜5%で、最大手数料率も許容できる水準。
- エクスプローラーでミスしたブロックが少なく、オラクル投票の成績が良い。
- 投票権が上位6社に入っておらず、できれば3%を大きく下回る。
- 自分の代わりに投じられても納得できるガバナンスの投票履歴がある。
- ウェブサイトや連絡手段があり、うますぎる約束をしていない。
- スラッシングのリスクを分散するため、2〜3社にステークを分ける。
手数料率の最安値だけを追いかけるのはやめましょう。オラクル投票を逃してジェイルされる2.5%のバリデーターは、一度も止まらない5%のバリデーターより高くつきます。インフラ事業者、ウォレットやエクスプローラーの開発者、自前のノードを運営するdAppのチームといった長く活動している運営者がよく選ばれますが、評判ではなく、それぞれの数字を確認してください。
日本の運営者を選びたいという声もありますが、オンチェーンの説明で日本や東京を拠点と明記しているボンディング中のバリデーターは見つかりませんでした。0base.vcはよく日本系と紹介されますが、同社のウェブサイトからはそれを確認できませんでした。国籍よりも、上のチェックリストの数字で判断することをおすすめします。
LUNCの再委任の方法
バリデーターが手数料率を上げた、ジェイルされた、気に入らない投票をした、といった場合でも、委任を解除して21日待つ必要はありません。再委任なら、ステークをあるバリデーターから別のバリデーターへ直接移すことができ、その間もコインは報酬を生み続けます。Galaxy StationではStakeを開き、My Staked Assetsでバリデーターを見つけてManage、続けてRedelegateを選び、新しいバリデーターを選んで取引を送信します。
制限は2つあります。再委任の後、同じ移動元と移動先の組み合わせには21日間のクールダウンがかかり、1つの組み合わせにつき保留中のエントリーは最大7件までです。実際には、一度は自由に動かせるものの、その後は計画的に動く必要があるということです。保留中の再委任はウォレットに表示されます。乗り換え前に報酬を受け取っておけば、移動の途中で取りこぼすこともありません。
LUNCのバリデーターになるには
バリデーターの運営は本格的な運用業務であり、不労所得ではありません。terra-classic.ioのコミュニティドキュメントには、下記の最低構成が載っています。本気の運営者の多くは、セントリーノード構成、監視とアラート、オフラインでの鍵のバックアップを用意し、まずrebel-2テストネットで練習しています。
ドキュメントに記載されたバリデーターの要件
- CPU
- 6コア以上
- メモリ
- 64GB RAM
- ストレージ
- 2TB NVMe(プルーニングしたノードは1TBで動くとの報告あり)
- 回線
- 安定して300Mbps
- OS
- UbuntuまたはDebian
- ソフトウェア
- 最新のterradリリースとオラクルフィーダー
- テストネット
- rebel-2
- チェーンID
- columbus-5
ノードでは、最新のガバナンスアップグレードが要求するterradのバージョンを動かさなければなりません。v4.1.1は2026年10月26日にブロック31,010,600で稼働を開始しました。これまでの履歴はネットワークアップグレードのページにまとめています。アップグレードの高さを逃すと、ノードは古いバイナリのまま停止し、そのダウンタイムがジェイルにつながります。
バリデーターの作成は、自己委任、モニカー、手数料設定を指定した1回の取引で済みます。ドキュメントの例では、自己委任はわずか10 LUNC、初期手数料率5%、最大手数料率20%、1日の最大変更幅1%で、ガス代とフィーダーの設定用に少なくとも10,000 LUNCを持っておくよう勧めています。最大手数料率は作成後に変更できないので、慎重に決めてください。自分で宣言する額以外に、プロトコル上の最低自己委任額はありません。実際のハードルは、アクティブセットに入り、そこにとどまるだけの委任を集めること、そしてそのために必要な信頼を築くことです。
オラクルフィーダーの義務と運営者へのスラッシング
テラクラシックのバリデーター運営を特徴づけるのがオラクルです。すべてのアクティブなバリデーターは、価格サーバーと5ブロックごとに投票を送信するフィーダーからなるclassic-terraのオラクルフィーダーを動かさなければなりません。フィーダーのアドレスはterrad tx oracle set-feederでオンチェーンに登録し、ローカルのLCDに対して稼働させます。
罰則は厳格です。100,800ブロックのウィンドウで有効なオラクル投票が75%未満のバリデーターは、0.01%のスラッシングとジェイルを受けます。同じ大きさのウィンドウでブロックへの署名が85%未満、つまりおよそ1日分のダウンタイムがあった場合も、0.01%のスラッシングと30分のジェイルです。二重署名は委任者のコインも含む全ステークの5%を失い、同じ鍵のコピーを2つ動かしたときの典型的な結果です。
よくある質問
おすすめのLUNCバリデーターは?
唯一の正解はありません。よい候補は、稼働率とオラクルの成績が良く、オンチェーンの手数料率が2.5〜5%で、ガバナンスでの投票履歴に納得でき、投票権が上位6社に入っていないバリデーターです。1社に絞るより、そうしたバリデーター2〜3社にステークを分けるほうが安全です。
テラクラシックにはバリデーターが何社ありますか?
プロトコル上はアクティブなバリデーターを最大110社まで置けますが、私たちの確認時点で埋まっていたのは約88枠でした。他にも数百社が登録されていますが非アクティブで、そのほとんどがジェイル状態です。アクティブなバリデーターが130社以上と書かれた古い記事は情報が古くなっています。
LUNCのバリデーターになるには?
6コア以上のCPU、64GBのRAM、2TBのNVMeドライブ、高速な回線を備えたサーバー、最新のterradリリース、オラクルの価格フィーダーが必要です。そのうえで自己委任と手数料設定を指定してバリデーターを作成し、アクティブセットに入れるだけの委任を集めます。空き枠があるため、その基準は低くなっています。
LUNCバリデーターの手数料率はどれくらいですか?
下限は2.5%です。動的手数料のルールにより、投票権のシェアが大きくなるほど最低手数料率が上がり、上限は20%です。そのため最大級のバリデーターほど高い手数料を取らざるを得ません。バリデーターの名前ではなく、必ずオンチェーンの手数料率を確認してください。
21日待たずにLUNCのバリデーターを乗り換えられますか?
はい。再委任ならステークを別のバリデーターへ即時に移せ、報酬も途切れません。制限は、同じバリデーターの組み合わせにその後21日間のクールダウンがかかることと、1つの組み合わせにつき保留中のエントリーが最大7件までであることだけです。
出典
- テラクラシック LCD:ボンディング中のバリデーター · オンチェーンのデータ
- テラクラシック LCD:dyncommのパラメータ · オンチェーンのパラメータ
- テラクラシック LCD:オラクルのパラメータ · オンチェーンのパラメータ
- テラクラシック LCD:スラッシングのパラメータ · オンチェーンのパラメータ
- terra-classic.io:バリデーターの運用 · コミュニティのドキュメント
- classic-terra/oracle-feeder · ソースコード
